前立腺肥大症は放置しても大丈夫?症状・検査・治療について解説|おゆみ野南泌尿器科・婦人科クリニック|泌尿器科・婦人科専門医による連携診療

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前立腺肥大症は放置しても大丈夫?症状・検査・治療について解説

前立腺肥大症は放置しても大丈夫?症状・検査・治療について解説|おゆみ野南泌尿器科・婦人科クリニック|泌尿器科・婦人科専門医による連携診療

2026年9月11日

前立腺肥大症では、尿の勢いが弱い、尿が出にくい、残尿感、頻尿などの症状がみられます。放置してよい場合と治療が必要な場合、検査や治療方法について解説します。

前立腺肥大症とはどのような病気ですか?

前立腺肥大症は、中高年の男性に多くみられる病気です。前立腺が大きくなることなどによって尿の通り道に影響が生じ、さまざまな排尿症状が現れることがあります。

前立腺肥大症というと「前立腺が大きければ症状も強い」と思われがちですが、前立腺の大きさと症状の程度は必ずしも一致しません。

実際の診療では、前立腺の大きさだけではなく、排尿症状の程度、尿の勢い、残尿量などを総合して判断します。

前立腺肥大症は中高年男性にみられる進行性の疾患とされています。また、加齢、前立腺腫大、PSA高値、症状の強さ、QOL低下、尿流量低下などが進行と関連する因子として挙げられています。

どのような症状がありますか?

前立腺肥大症では、「尿が出にくい」だけではなく、さまざまな排尿症状が起こります。

代表的な症状として、

・尿の勢いが弱くなった

・尿が出始めるまで時間がかかる

・排尿に時間がかかる

・排尿後も尿が残っている感じがする

・尿が近い

・急に尿がしたくなる

・夜間に何度もトイレへ起きる

などがあります。

男性の下部尿路症状を評価するために**国際前立腺症状スコア(IPSS)**などの質問票も用いられます。また、尿の勢いを調べる尿流測定や、排尿後に膀胱内に残った尿を確認する残尿測定も診療に用いられます。

前立腺肥大症は放置しても大丈夫ですか?

症状が軽く、生活上それほど困っておらず、治療が必要となるような合併症もない場合には、すぐに薬や手術を行わず経過観察することも選択肢になります。

前立腺肥大症による症状と考えられる場合でも、治療の希望や必要性がなければ経過観察をすることもあります。反対に、症状が強い、大きな前立腺腫大がある、合併症がある場合などでは治療を検討します。

前立腺肥大症の患者さんの中には治療を行わなず、時間の経過とともに症状が自然に軽くなる人もいます。このため、すべての患者さんが同じように悪化するわけではありません。

放置すると尿が出なくなることがありますか?

前立腺肥大症が進行すると、突然尿が出なくなる急性尿閉を起こすことがあります。前立腺肥大症だから必ず尿閉になるわけではありませんが、症状や検査結果によって将来のリスクは異なります。

前立腺肥大症を放置するとほかに何が起こりますか?

膀胱に尿が多く残るようになると、合併症が起こることがあります。

・尿閉

・血尿

・膀胱結石

・腎機能障害

・尿路感染症

などが重要な合併症として挙げられています。

どのような検査を行いますか?

前立腺肥大症が疑われる場合には、症状を聞くだけでなく、いくつかの検査を組み合わせて状態を評価します。

主な評価には、

・尿検査

・IPSSなどの症状質問票

・残尿測定

・尿流測定

・PSA検査

・超音波検査

などがあります。

重要なのは、「尿が出にくい=すべて前立腺肥大症」と決めつけないことです。

男性の排尿障害には、過活動膀胱、低活動膀胱、神経疾患、前立腺癌などさまざまな病気が関係する可能性があるため、症状と検査結果を組み合わせて診断します。

前立腺肥大症はどのように治療しますか?

治療は、症状の程度、前立腺の大きさ、残尿量、合併症、患者さんがどの程度困っているかなどを考慮して選択します。

生活指導・行動療法

症状によっては、まず生活習慣を見直すことも重要です。

過度な水分摂取の調整、アルコールやカフェイン摂取の調整、排尿指導、膀胱訓練、便秘の改善などを組み合わせた行動療法を行います。

薬物療法

前立腺肥大症の薬物療法では、

・α1遮断薬

・PDE5阻害薬

・5α還元酵素阻害薬

などが治療選択肢として示されています。

前立腺が大きい場合や、過活動膀胱の症状を伴う場合などには、状態に応じて薬を組み合わせることもあります。

どのような場合に手術が必要になりますか?

薬を飲めば必ず手術を避けられるわけではありません。また、前立腺が大きいだけで必ず手術が必要になるわけでもありません。

薬物療法などで十分な症状改善が得られない場合のほか、

・尿閉

・血尿

・膀胱結石

・腎機能障害

・尿路感染症

などを伴う場合に、手術を検討します。

このような症状があれば早めに受診してください

次のような場合には、前立腺肥大症を含めた排尿障害について一度評価することをおすすめします。

・尿の勢いが以前より弱くなった

・尿を出すまでに時間がかかる

・排尿後も尿が残った感じがする

・夜間に何度もトイレへ起きる

・頻尿で生活に支障がある

・急に尿が出なくなった

・尿路感染症を繰り返している

特にまったく尿が出なくなった場合は、急性尿閉の可能性があるため早めの受診が必要です。

当院での前立腺肥大症診療

当院では、排尿症状について詳しく確認し、尿検査、超音波検査、残尿測定などを組み合わせて状態を評価します。

前立腺肥大症は、「前立腺が大きいかどうか」だけで治療を決める病気ではありません。

症状の程度、残尿、前立腺の状態、日常生活でどの程度困っているかなどを総合して、経過観察、生活指導、薬物療法などから患者さんに適した方針を検討します。

手術など専門的な治療が必要と判断した場合には、適切な医療機関と連携して診療を進めます。

まとめ

前立腺肥大症は中高年男性に多く、尿の勢いが弱い、尿が出にくい、残尿感、頻尿、夜間頻尿などさまざまな症状を起こします。

**症状が軽く合併症がなければ、経過観察できる場合もあります。**一方で、症状が強い方や、前立腺が大きい方、尿流量が低下している方などでは進行に注意が必要です。

尿閉、尿路感染症、膀胱結石、腎機能障害などを伴う場合には、より積極的な治療が必要になることがあります。

「年齢のせいだから仕方がない」と考えず、排尿で困っていることがあれば一度泌尿器科へご相談ください。

参考文献

日本泌尿器科学会
男性下部尿路症状・前立腺肥大症診療ガイドライン

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